登山・山登りのときに気をつけたいことのひとつがマムシです。
登山道から一歩外れた茂みの中や川辺などで、遭遇する危険性があります。
そんなマムシの習性と対策などをご紹介していきます。
目次
マムシの特徴・生息場所・習性とは
マムシはほぼ全国に生息しています。
特に平野部から山間部の水場の近くを好んでいますので、雑木林や落ち葉、側溝、川辺の岩間などでは注意が必要です。
田んぼにも生息していることがあります。
臆病な性質で、マムシから攻撃してくる習性はほとんどないと言われていますが、何かの拍子に出くわすと、鋭い牙で噛みつき、強力な毒を浴びせることがあるので、気を付けることです。
噛みつかれるとすぐに膨れ上がり、変色します。
放っておくと、意識障害や視力障害になるおそれがあるので、すぐ病院で手当てを受けるのがいいでしょう。
体長は40~100㎝くらいですが、頭は三角形で、首が細く、胴体は寸胴で、独特の模様が特徴です。
大きなコインが並んでいるような感じです。
登山中にマムシ被害に遭わないための対策
登山中にマムシ被害に遭わないための対策は、登山道から外れないことです。
最も出現しやすいポイントは草むら・薮の中、登山道から離れた森・雑木林の中、湿地帯・川など水場の3点ですので、その周辺は注意が必要です。
出現する山は限られているので、マムシ注意と書かれた看板を見かけたら十分注意しましょう。
とにかく、登山道から離れないこと、これがポイントです。
草むらの中に物を落とした場合、先に地面を叩いたりして人間の存在を知らせましょう。
ヘビは耳が退化し、地面の振動で生物を感知するため、それで逃げて行きます。
ただし、8〜10月は産卵期に入り、気性が荒くなります。
8月にキャンプを行う方は川辺での出現に注意が必要ですし、9〜10月の紅葉シーズンは草むらに入らないようにしましょう。
キノコ狩りのシーズンではありますが、出現しないと言われている山をチョイスするようにしましょう。
登山中にマムシに噛まれたときの対処法
マムシに噛まれたときの応急措置の方法は、まずは安静にすることです。
急なことだと動作慌ててしまうとは思いますが、パニックになり暴れてしまうと毒がまわりやすくなり、より危険を伴う原因となります。
なので、座るか、横になってください。
それから、噛まれたとこから5~6㎝上をタオルや服などで強くしすぎないようにしばります。
次に吸引器や口で直接噛まれたとこから毒を吸いだします。
吸い出したら口を持参している水かお茶などで口の中をゆすいで毒気を抜きます。
このとき口の中に傷がある場合は、口で吸うのは絶対にやめてください。
また止血の際はずっと縛り続けるのではなく、10分に1回ほど緩めて患部の壊死を防いでください。
病院へ行く
あとは可能であれば出来るだけ早く下山をして、一刻も早く救急車などで病院へ運びましょう。
病院に行ったら血清を打つ必要がありますが、マムシの毒はそれほど強くないので数時間後に血清を打っても大丈夫です。
血清には毒を薄める作用があります。
登山後にタクシーか自身が乗ってきた車を利用して医療機関へ行く場合は、病院の受付でマムシに嚙まれたことをしっかりと説明しましょう。