登山をするときに気をつけなければいけないことの1つがスズメバチです。
山での出現率は、熊やマムシなどよりも高くなっていて、毎年被害者や死亡者が出ています。
スズメバチは攻撃性があり、猛毒を持っているため、注意が必要であるとともにその習性と対策、攻撃されない服装や活動時期などを知る必要があります。
目次
スズメバチは攻撃性が高いですが、何もしなければほとんど襲われることはありません。
攻撃してくるのは巣を守るためで、人間が知らず知らずのうちに巣に近づいてしまい、襲われてしまうのです。
スズメバチが活動的になる時期とは
スズメバチが最も活動的になるのは、9月から11月頃までといわれています。
また、夏が猛暑といわれるときは、大きな巣をつくり大量発生する危険性があります。
スズメバチに攻撃されないための服装
スズメバチに刺されないようにするために、服装も注意をしなければなりません。
黒い服装は、スズメバチを興奮させる働きがあるため避けましょう。
何故黒い服がダメなのかと言うと、スズメバチは色のコントラストを識別することによって、黒や暗い色を判断して攻撃してくる性質があるためです。
そのため、黒い服を着ていると、攻撃されやすくなってしまうのです。
攻撃されないようにするためには、一番いい色は白です。
なので、白いタオルをひとつは持って登山することをおすすめします。
万が一、遭遇したときはタオルを頭に巻くようにしましょう。
一番は、白色がいいですが、他には中間色が攻撃されにくくなります。
中間色とは
①純色に灰色を混ぜた柔らかみのある色。濁色。
②色相環で、主要原色の中間にある色相。橙だいだい・黄緑・紫など。
大辞林 第三版の解説より
そして、肌をなるべく露出しないことも大事です。
香水や整髪料はつけない
香水にはスズメバチの警報フェロモンが含まれているので、登山のときはつけないようにしましょう。
他にも整髪料など匂いが強いものは、つけて出かけない方が安全です。
特に夏から秋にかけては、スズメバチの活動量が増えるので注意が必要です。
登山中にスズメバチに遭遇したときの対処法
登山やハイキングをしているときに思いがけずスズメバチに遭遇してしまった場合は、ゆっくりと後ずさりをしてスズメバチとの距離を置いていきます。
スズメバチとの距離が近いときに、走って逃げると攻撃の的になるので、絶対走って逃げてはいけません。
ある程度離れた距離になってから逃げるようにしましょう。
登山中にスズメバチに刺されてしまったときの対処法
登山・ハイキングでスズメバチに刺されたときの対処法は、まずその場から離れるようにしましょう。
近くに巣がある可能性が高く、新たなスズメバチに刺されないようにするためです。
次に、刺された箇所に針が刺さっている場合は、その針を速やかに抜き、刺された箇所を水ですすぎ、冷却します。
毒を洗い流し、毒が体内にまわるのを防ぐためです。
それから、患部をつまんだり、吸引器(ポイズンリムーバー)などを使用して、毒を体外へ排出します。
この際、絶対に口で毒を吸い出さないようにしてください。
毒が体内に入ってしまう可能性があります。
吸引器は、登山用品店やインターネットなどで1000円ちょっとで販売しています。
また、もし抗ヒスタミン薬やステロイド薬などを持っていたら、服用するといいです。
そして、下山したらすぐに病院へ行き、診断を受けましょう。
アレルギー反応がある場合は意識をすぐに失い動けなくなるので、その時は一緒にいる人が、倒れた人を避難させてから救援を呼ぶようにしましょう。