池などに咲いている蓮や睡蓮は、見た目に似ているのでどれが蓮で、どれが睡蓮なのか迷うところです。
並べて比べれば違っている部分がわかるのでしょうが、片方だけを見て見分けるのはなかなか難しいものがあります。
そんな蓮(ハス)と睡蓮(スイレン)の違い・見分け方についてご紹介していきます。
目次
蓮と睡蓮の違い・見分け方
見た目で蓮と睡蓮の違いを見つけるならば、一番わかりやすい場所が花のつく場所と葉の形です。
蓮は、水目より高い所に花や葉をつけ葉の形が丸くなっています。
それに対して睡蓮は、水面に浮かべたように低い位置で花を咲かせます。
葉の形状も真ん中から切れ目が入っているのが特徴です。
睡蓮には班入りの葉や紅い葉などもありますが、蓮の葉には、緑色のものだけしかありません。
蓮(ハス)
- 葉っぱに切れ込みがない。
- 水面に浮いた葉と水面より高く上がる葉がある。
- 葉には、撥水性があり、水をかけると水玉になる。
- 水面より上で花が咲く。
睡蓮(スイレン)
- 基本的に葉っぱに切れ込みが入る。
- 水面に浮いた葉のみ。
- 葉に撥水性がない。
- 水面で花が咲く。
蓮(ハス)の特徴・見頃など
蓮は地中の地下茎から茎を伸ばし、その茎には通気性のための穴が通っています。
水面より高く花や葉をつけるのが特徴です。
葉の形状は円形をしていて、撥水性があります。
蓮の地下茎は、レンコンとして食用に使われ、実も食用として生食され、トウモロコシに似た食感です。
花の見ごろの時期は、7月~8月で白やピンク色の花を咲かせ、咲く時間帯は、早朝に咲き始め昼には閉じてしまいます。
睡蓮(スイレン)の特徴・見頃など
日本に咲いている睡蓮は、ヒツジグサといわれるものだけです。
この睡蓮の特徴は、白い花を午後の未の刻頃に咲かせます。
比較的水位が安定している池などに生息し、水面近くに花を咲かせます。
葉の形は円形から広い楕円形をしていて、葉の中心付近に葉柄がありその部分から深い切れ込みが入っているのが特徴です。
葉にあまり撥水性はなく、気孔が葉の表面にあるのも睡蓮の特徴だといえるでしょう。
見ごろは5月下旬~7月の中旬まで楽しむことができます。
蓮と睡蓮の共通点
蓮も睡蓮も両方とも水の底の土や泥に根を張ることで生育しています。
水面に花や葉をつけるのもよく似た点です。
時間的な差はありますが、花の咲いている時間は日中で、午後になれば閉じてしまいます。
そして、この花の開閉が3日繰り返されたのち花の寿命は終わりを迎えます。
花の雰囲気もよく似ている蓮と睡蓮は、見ごろの時期も近いので間違われることが多いのでしょう。
池に佇む蓮や睡蓮の姿の美しさは、両方とも見るものを和ませてくれるといえるでしょう。