金縷梅(マンサク)という花をご存知でしょうか?毎年1月から2月にかけて、冬の寒々しい空と、色味のない山景色の中で咲き始める黄色い色を付けた花です。
そんな金縷梅(マンサク)についての由来や花言葉、種類などをご紹介していきます。
目次
金縷梅(マンサク)とは
金縷梅は、マンサク科マンサク属の落葉樹です。
日本を原産地とし、沖縄県を除く日本各地の山野に生息しています。
黄色い錦糸卵のような花が一斉に咲き、葉が落ちている時期に花が咲くので、花はとても目立ちます。
また、黄色の他にも、赤い花びらのマンサクもあるそうです。
開花時期は2月~3月。
金縷梅(マンサク)の別名
別名は「万作」「満作」などと呼ばれています。
漢字で「万作」、「満作」と書くこともありますが、俳句では季語として「金縷梅」が使われるようです。
金縷梅(マンサク)の花言葉
金縷梅の花言葉は、「霊感」「ひらめき」「魔力」「幸福の再来」など良い意味ですが、神秘的なものが多いようです。
東北地方を中心に、「マンサクの花が上を向いたら豊作」「花が咲かなかったり少なかったら凶作」というように作物の作況を占う役割があり、ここから生まれた言葉だと言われています。
また、「ひらめき」は、ぱっとはじけたような花の形から生まれた言葉だとも言われています。
欧米では「魔女のハシバミ(witch hazel)」という名前がつけられて親しまれたり、アメリカの先住民族であるインディアン達も、マンサクの枝を占い棒として使用していたようです。
紐状に縮れた花弁が踊り子の手足に見える様子や黄色い花の色に、何かスピリチュアルな物を感じていたのかも知れません。
金縷梅(マンサク)の由来
名前の由来は、早春に葉に先駆けて開花することから、「まず咲く」が訛ったものとも、黄色い花がたくさんついて豊年満作だからと縁起を担いだのだとも言われています。
金縷梅(マンサク)の種類
マンサクには日本固有種としてのマンサク以外にも色々な種類があります。
日本固有種としてのマンサク以外に中国原産のシナマンサク、葉が広く円い品種のマルバマンサク、白い花のトキワマンサク、紅い花のベニハナトキワマンサク等があります。
シナマンサクは、中国原産で濃い黄色の花を咲かせ、マンサクの中でも美しいとされていて、12月下旬から咲き始め香りが強く、冬の枯れ葉が春まで落ちずに残るのが特徴です。
トキワマンサク、ベニハナトキワマンサクは開花時期が遅く4月~5月頃に咲きます。
また、他のマンサクと違い、トキワマンサクは常緑で強い剪定にも耐えることができ、葉を密に茂らせるので垣根等に多く使われています。
園芸品種には大型で密に花がつく「パリダ」があり、マンサクとシナマンサクの交配種には、「インテルメディア」という赤やオレンジなどの交配種があります。
アメリカマンサクは、北米原産で11~12月にマンサクに似た黄色い花が開花し、古くからアメリカ先住民族が止血薬として、樹皮や葉を利用していました。