鮮やかな黄色で、旧暦の新春の頃に花開くめでたい花が咲くのが福寿草です。
花言葉や由来、開花時期などについてご紹介していきたいと思います。
目次
福寿草とは
福寿草は、まだ冬の気候である早春に咲く花です。
毎年花が咲く多年草で、山林の落葉樹の下などに生えていることが多いです。
基本の花の色は黄色ですが、品種改良が進み現在では他の色もあります。
別名「元日草」といい、南天の赤い実を一緒にお正月飾りに使われたりします。
福寿草の花言葉
福寿草の花言葉は、その名前の通り「永久の幸福」「幸せを招く」「祝福」など幸せそうな言葉ばかりです。
花言葉の豆知識
幸福は、南天の赤い実と一緒に使われることがありますが、その南天は「ナンテン」と呼ばれることから「難を転ずる」(災難が訪れている局面を変えてくれる)とよく言われます。
その南天と福寿草を一緒に添えることで「難を転じて福となす」という意味に扱われます。
ところがこの福寿草の少し変わったところは、この幸せな意味の花言葉と全く逆の意味の「悲しき思い出」という花言葉も持ち合わせています。
これは福寿草の英語名「アドニス(Adonis)」という名前から由来しており、ギリシャ神話に出てくるアドニスという少年が森に出かけた際に獣に襲われて命を落としてしまいました。
その時に流れた血が、福寿草の花についた、という話です。
そのためギリシャの花は赤いそうです。ただ日本ではほとんど幸福の意味で捉えられています。
福寿草の誕生花
福寿草の由来
名前の由来は、春一番に咲くおめでたい花という意味をこめてこういう名がつけられたといわれています。
旧暦でいうと今の2月上旬がちょうど1月上旬にあたるため、昔はお正月頃にその年の一番に咲く花ということで「福告げ草」と言われていましたが、これが段々と変わって福寿草というおめでたい名前になったようです。
また、花が咲いている期間が長いという点も関係しています。
幸福の「福」と長寿の「寿」で福寿草です。
開花時期
お正月にあるお花というイメージが強いですが、一般的な開花の時期は2月~4月です。
冬で花がほとんどない状態の中で特に早く生えてくるものとして、お正月の花というイメージがついたのかもしれません。
花持ちする期間は一株10日~2週間程度です。
福寿草の毒
福寿草は、縁起のいい花ですが一つ気を付けなければならないことがあります。
それは毒を含んだ花だということです。
食べなければ問題ありませんが、アド二トキシンという強心作用のある成分が含まれていて、少量でも簡単に死に至ります。
芽が出たばかりの時はフキノトウとよく似ているため、野草摘みなどをした場合は誤って食べてしまわないように気を付けましょう。
福寿草の品種
日本では、江戸時代に園芸が盛んで、この福寿草も様々な品種改良が行われ、100以上の品種があったようです。
現在は約40種ほどの品種となっています。
大きく分けると4種類で、日本固有で北海道から本州全域に分布するフクジュソウ、北海道の北部と東部に分布するキタミフクジュソウ、青森県から九州まで分布するミチノクフクジュソウ、高知県と徳島県だけに分布するシコクフクジュソウとなっています。
フクジュソウとミチノクフクジュソウは同じような場所に分布していてとても似ているので見分けにくいのですが、花弁と萼片に違いがあり、花の部分横から水平にみると違いがよくわかります。
フクジュソウは花びらが上向きに開いていますが、ミチノクフクジュソウは横に向かって平らに開いています。