日本人に古くから愛され続けている桜ですが、その桜の中でも代表的なものが染井吉野(ソメイヨシノ)になります。
そんなソメイヨシノの花言葉や由来、見頃の時期や育て方などについてご紹介していきます。
目次
ソメイヨシノとは
ソメイヨシノとは、一般的に桜と呼称される植物のうちのひとつの種類を指します。
日本にはもとよりエドヒガンやオオシマザクラなどの自生種があり、エドヒガン系とオオシマザクラの交配によって誕生したのではないかといわれています。
花付きや色合いをより良くしようと改良が行われてきた結果、古くからあるものと新しく作られたものを合わせると約600種類もの桜が確認されています。
しかし、その桜のうち私たちがよく見る桜のほとんどはソメイヨシノであるというほど、数多く見られ桜の代表的な種類のひとつとして挙げられています。
また、桜前線は、ソメイヨシノの開花を基準にして発表されるのが習わしになっています。
ソメイヨシノの花言葉
ソメイヨシノの花言葉は「純潔」「優れた美人」です。
これは桜と呼ばれる植物全般にある花言葉やほかの種類の桜の花言葉とは別の、ソメイヨシノ自体につけられた花言葉です。
桜と一言に行っても、種類ごとに咲く時期、花のつき方や花弁の形、樹形や枝ぶりなどが異なるためその姿は様々です。
花言葉は花の外見的特徴や、文化的背景からつけられることが多いです。
桜の種類ひとつひとつに、それを見た人々の思いが込められているのかもしれませんね。
ちなみに桜の花言葉には「精神の美」「優美な女性」などがあります。
ソメイヨシノの名前の由来
ソメイヨシノは、江戸時代中期の1750年頃にできた品種で、植木屋が多く集まっていた染井村、現在の東京都豊島区から「吉野桜」として売り出されたのがはじまりです。
その後、奈良県吉野山のサクラとは別なので、間違えないように「ソメイヨシノ」と明治時代になって名付けられました。
ソメイヨシノの見頃・どんな花を咲かすか
ソメイヨシノの見頃は、季節としては一年のうち春に花を咲かせ満開になります。
開花期は地域やその時期の気候によって異なりますが九州など温暖な地域では3月下旬くらいから、より北へ行くと4月上旬~下旬に開花することが多いです。
開花の際には葉より先に花が咲く特徴があり、5枚の薄紅色の花弁の花を大量につけるため、満開時には樹の枝が花に覆われるような咲きぶりです。
花弁は満開に近づくごとに薄紅色から白色に近づいていきます。
ソメイヨシノの種類・品種
ソメイヨシノは桜という植物のうちの一つの種類ですが、その個体はソメイヨシノの持つ性質上主に接木や挿し木によって増やされてきました。
そのため現在「ソメイヨシノ」と呼ばれる桜はすべてある同一の樹から出来たほぼ同一の特徴や性質を持っているクローンといわれるような存在です。
そのためソメイヨシノの〇〇という品種ということはなく、ソメイヨシノと言えばすべて「ソメイヨシノ」という一つの種類を指すことになります。
ソメイヨシノの育て方
ソメイヨシノは種を作ることがほぼできないため、ソメイヨシノをこれから育てようとする場合にはオオシマザクラなど別の樹の台木を用意し、ソメイヨシノを接木するか、すでに接木された苗木を購入し植えることになります。
日当たりのよいところへ植える必要があります。
若木は生育が旺盛で枝分かれするためある程度剪定する必要がありますが、剪定後は切り口から病気などに感染しないように癒合剤を塗り殺菌することが非常に重要です。