春を代表する草花の一つであるスミレは、小さいながらも風格があります。
そんなスミレの花言葉や由来、見頃の時期や育て方などについてご紹介していきます。
目次
スミレとは
スミレは小さな紫の花を咲かせるスミレ科スミレ属の植物の総称です。
道端や公園などで春に咲く野草で、千島南部から日本、朝鮮半島、中国、シベリア東部に分布しています。
アスファルトの割れ目からも成長することもある可憐な見た目とは対照的な生命力豊かな花です。
ラッパのような形の花は5枚の花弁からできていて、1枚だけ大きく花は左右対称の形をしています。
スミレといっても非常に種類が多く、外来種にはパンジーやビオラといった園芸種も含まれます。
スミレの花言葉
スミレは春に咲く小さな花ですが、紫だけでなく白や黄色などもあります。
スミレの花言葉は「謙虚」「誠実」「小さな幸せ」と控えめで奥ゆかしい可憐な花にぴったりの言葉が並びます。
色別では、紫は「貞節」「愛」、白いスミレは「あどけない恋」「無邪気な恋」「純潔」、黄色いスミレには「田園の幸福」「つつましい喜び」という言葉が続きます。
西洋でもスミレは聖母にささげられる特別な花です。
ローマ神話やギリシャ神話でも美しい乙女が姿を変えた花というお話があり、理想の女性にふさわしい花言葉がつけられています。
スミレの名前の由来
スミレという名は、花の形が墨を入れるツボに似ているとして「スミレイ」と呼ばれていたのが、なまって「スミレ」となったといわれています。
また、漢字で「菫」と書くのは、誤りだったようで、江戸時代に中国と日本の薬草を研究していた学者が間違って使っていたからなんだそうです。
スミレの見頃・どんな花を咲かすか
スミレは3月頃から咲き始め、5月のはじめ頃に見ごろを迎えます。
珍しい品種の中では10月に咲くものもあります。スミレはすみれ色という言葉にもあるように紫色の小さな花を咲かせます。白や黄色もありますが、イメージでは紫の小花が頭に浮かぶはずです。
5枚の花弁は砂糖漬けにしたり、葉はてんぷらやおひたしとして食べることもできます。
スミレの種類・品種
スミレの品種は非常に多く、その数は450種以上。
日本でみられる野生のスミレでも80種類あるといわれています。その中でもスミレといえばイメージされるのがタチツボスミレです。
淡い紫色の花びらで、丸い葉が特徴です。ノジスミレは濃い紫色の花びらで、葉や茎に毛が生えているのが特徴で香りが強くあります。
ヒメスミレは小さめの花をつけ、三角形の葉がついています。アリアケスミレやシロスミレは白い花を咲かせる品種です。
スミレの育て方
スミレは種を手に入れれば簡単に育てることができます。
1月または5月から8月頃に種まきをしましょう。
発芽の適温が20度なので、地域の気温に合わせて最適な時期を選んでください。
芽が出たら鉢植えやプランターに植え替えます。地植えにする場合は20㎝程間隔をあけて植え付けます。
もともと野草なので難しいことはありません。土はパンジーやビオラ用のものを使えば大丈夫です。
丈夫とはいえ、そうか病やうどんこ病、害虫などがつく場合もあるので注意しましょう。